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2010年5月20日木曜日

フリースクール速報・山ずみ

昨年の秋にご紹介したターさんの山ずみ
冬の間はターさんの休みが多かったので,元気かどうか気にかかっていました

というのも、昨年のターさんは、夏から秋にかけやや水を切らせ
秋の落葉期のかなり前から、わずかの葉を残している状態だったからです

そのときの状態は、すでにみなさんにはお知らせしたとおり
診断したところは心配なしとの私の結論でしたが、やはりその後の長い冬越しのあとですから・・・

さて、半年ぶりにお目にかかるずみ、状態はどうでしょうか?



ご覧のように、あれほどの気のもみようは、さいわいにも杞憂でありました
ターさんもかなり心配したらしく、仕立て鉢に移し用心深く冬越しの管理をしたそうです

さらに樹勢が回復しただけでなく実もしっかり成りました
やや樹勢を落としたことがかえって適度な制御となり、このような実成りにつながったのでしょう

ご存じのように、あまりにツンツンと勢いよく伸びる若い枝には花芽がつきません
花芽は適度に制御された中くらいの勢いの枝にくるのがふつうですね



葉がすっかり繁ってしまったので、不要枝の剪定はもう出来ませんから
芯の部分(カットパスターを貼った箇所)を一節つめて、もうしばらく様子を見ることにします

もちろん、実成り樹種でも楓やもみじの雑木類とおなじく
あまりに徒長した枝先や繁りすぎた葉は透かしたり葉切りをして、日光と風の通しをよくする作業は必要です

その作業はもう一ヶ月ほど先のことになりそうです

ターさん、ご無事でよかったね!

2009年10月15日木曜日

スクール速報・ずみ逸品

樹高約6~7cmの山ずみ
盆栽屋.comから買っていただいたものだからって、褒めるんじゃありませんが

目の利いた愛好家なら「おー、これはいけるぞ!」と思える逸品です
この持ち主はスクールの常連・ターさん

ちゃらんぽらんに見えて、けっこう繊細な神経も持っていて
ときには言いにくい事でもズバズバくるが、陽気で明るい人柄から、それらはすべて楽しい話題となる

この人のまわりはいつも陽気で楽しい雰囲気に包まれていて、つくづく人徳を感じますね
ツカさんとは離れがたい盆友で、いつも漫才のような掛け合いを楽しんでますよ

「ツカさんよ、ツカさんの盆栽よ、オレが預けてるようなもんだよナ、オレの方が若いんだからヨ
いまにみんなオレのもんになっちゃうよナ、しっかり上手く作っておいてヨ」

「計算どおりにはいかないゼ、番狂わせもあるしヨ、うっかりするとその山ずみだって、逆にオレのもんになっちゃうゼ」
などなど、これくらいのやりとりは日常茶飯事(笑)



秋口にやや水を切らせたのか、芯付近の葉がすでに落葉
ターさんは芯が枯れ込むんじゃないか、といたく心配してスクールへ持ち込んだのです

もともとずみの葉は水切れに弱く、夏の陽射しでヤケやすいのですが
盆栽屋.comの見立てでは、大丈夫、しっかり水が上がっていますから



拡大して樹形を見てみましょう

足元と幹模様は、しっかり芯まで筋が通っています
ただ枝数がちょっと多いですね、これからの仕上げの段階で徐々に減らしていきましょう



まず目に付くのが、現在は利き枝に見えておりが、赤印のあたりを起点にしています
ちょっとばかり枝元が幹の真ん中から出ていますね

この枝はちょっともったいない感じですが、来春の植替えと同時に切ることになるでしょう
切らないとやはり木が若く見えてしまいますね

みなさんはどう思いますか?

2008年1月6日日曜日

山ずみの魅力

ふつう盆栽界で、「ずみ」といえば山取りの黄色い実成りの「山ずみ」のことをさし
おなじ仲間の紅い実のかいどうは「深山かいどう」と呼び、きっちり区別しています

「深山かいどう」はもちろん「ずみ」にも改良園芸種がありますが
「ずみ」に限って盆栽人にはかなりのこだわりがあって、山取りものをわざわざ「山ずみ」とていねいな呼び方をします

このことは「山ずみ」の盆栽としての優れた特性が抜群であり
好素材が稀少である証拠なのです

さて、その山ずみの優れた特性を

1 鮮やかでありながらも通人好みの渋さも兼ね備えた小さい実成り
2 細かく分岐する優れた枝打ち
3 持込の古さととも寂びた野趣を感じさせてくれる木肌の荒れ
4 古木となっても元気で盆養に耐える強壮な樹勢
5 取り木や挿木、接木で多様な繁殖法

といいことばっかり並べましたが
たった一つだけ、なかなか実が成りにくいという、盆栽人によく知られた短所もあるんですね

この山ずみの実成りについては、おもしろい話がいっぱいありますよ

実を成らそう成らそうと何年も我慢辛抱したが成らないので、とうとう諦めて友人に譲ってしまったら
なんと翌年にはみごとに実が成って、じたんだふんで悔しがったがもう遅かった

私だって数年前に、同業者が長いこと丹精してがとうとう実がこない古い山ずみを2鉢買って(もちろんしっかり値切って)
1鉢は翌年、もう1鉢は翌々年と連続で実が成ったことがありました(大いに得した気分になる)

ですから、山ずみは実が成りにくいという先入感に支配されずに
「いいや、実が成るまでゆっくりと木作りしていれば、忘れたころに成るだろう」とゆっくり構える気持ちが大切です

山ずみには雌木雄木の区別はなく、いちど成ればその後は毎年花芽をつけるようになりますから
その点は枝性のいい野梅と同じなんです

盆栽は、根気、根気!!



愛好家さんが山取りの山ずみを取り木した好素材、完成予想サイズは樹高7.0cm

1 取り木予定の箇所をあらかじめ針金で1~2年間結束しておく
2 枝葉で作られた養分が針金でせきとめられて膨らんだ部分に環状剥皮の取り木をかける
3 さらに1~2年かけて親木から切り離す



赤点は将来の芯で、白点が枝の候補

萌芽力の強い山ずみにはあちらこちらに芽当りが見られるので、枝配りには不自由しませんし
枝の欲しいところ(青点)には呼び接ぎも容易です



枝配りの基本予定図

一度実がなっているので、ゆうゆうと木作り枝作りができますね
枝を作っている間に、根もしっかりと発達させて一歩一歩根気よく完成をめざします

土払い品500鉢

10日ほど前に隣市の某愛好家さんから土払い(どばらい)のお話しがあって引きうけることにしました。盆栽界で土払いというと、盆栽や鉢などすべての持ち物の売買のことをいいます。 プロでもアマチュアであっても、生き物(盆栽)の後継者がいない場合は売り払うか、さもなくば枯らすことになります...