2003年5月15日木曜日

こだわり派

市内の旧い盆友の○○さんは新しい盆栽に接すると根元を指差して
「いい根張りしてるね」とか「ここに根張りがない、残念だね」とか、即座に根張りの批評をします
それからおもむろに全体の姿の評論に入るのが○○さんのやり方です

人によって盆栽要素の幹、枝、根張りなどへのこだわりの順序が違うようです
枝順にもっともこだわる人もいますね
あなたはどっち派ですか?

私はこのようなこだわり派(ベテランに多い)の愛好家に接すると
盆栽を観るときには、まず全体の姿から受ける第一印象をもっと大切にしてもらいたいなーッ
と常に思います

単純に、素晴らしいー、きれいだー、きたないーでもいいから
理屈でなく感覚的なことばを発してもらいたいんです

盆栽を観るとき、素直で新鮮な感性をもっとだいじにしようー!

根張りや枝順などの部分の細かい考察は、そのあとでじっくりすればいいですね

2003年5月14日水曜日

身近な自然

野山はもちろん街のなかでも一年のうちで一番緑が目に付く季節です
散歩のおりなどに人さまの庭をながめながら
いろいろと批評している自分に気がつくことがあります

住宅地の印象は各家の庭の手入れによって決まると思えます
手入れの行き届いた庭を持つ家並みが続くと、落ち着いた豊かな街に見えます
高級な家が並んでいることだけが高級住宅街の条件ではないようです

私の住む松戸市の隣に流山市があります
明治維新の戊辰戦争の折、新撰組の隊長近藤勇が官軍に処刑された街で知られています
江戸川べりの小さなひっそりとした古い市です

そこに江戸川台という街があります
江戸川台には「塀は生垣に限る」という約束があるそうで
すべての家の垣根は生垣です

30年以上前に造成された街なので、今となると家の造作は高級とばかりはいえません
しかし、家々はよく手入れされた生垣と庭を持っています
こんな落ち着いた街に住んでみたい、と思うようないい街です

街路樹や公園、庭や生垣、それに盆栽
街のなかの身近な緑は、なにより手入れが大切です
手入れが行き届いてこそ私達の目を楽しませてくれます

ブロック塀沿いに置かれたガーディニングのプランタンの中身がグッタリしおれている
そんな光景に出会うと、悲哀さえ感じます

さあーさーッ、我が家も、手入れだ、手入れだ!

2003年5月13日火曜日

柳の小品



柳は春から夏にかけての風物詩ともいえる植物です
盆栽としても昔から文人趣味の人々に愛されてきました
しかし、昨日巡り会ったこの木のような本格的な盆栽樹形のものはめったにありません

たくましい立ち上がり、力強い幹模様ともみごとです
とくに、元から下垂し、再び空を掴むように上昇している一の枝の表情は
松柏盆栽に匹敵する迫力があります

現代盆栽の作風では、繊細さの中にも天然自然の生命力の力強さと
しっかしした構図を求められます
まさにそのお手本のような作品です

さて、昨日のつれづれ草で俳句のことをお話しましたね
今日は自作の句はやめて歳時記から気に入った句を紹介します

やなぎから 日のくれかかる 野道かな   蕪村

橋落ちて うしろ淋しき 柳かな        子規

2003年5月12日月曜日

春の句

きょう仕入れに出かけて柳の小品盆栽に巡り会いました
それも本格的樹形の半懸崖です
持ち込みも古く、思わず「ヤッターッ!」と心の中で叫びました
柳の本格盆栽は珍しいんです

近日中に頒布コーナーに掲載しますので楽しみにしていてください

ところで、その柳の盆栽をしげしげと眺めながら思い出したことがありました
私は20代の後半に知人に誘われ、柄にもなくある句会へ半年ほど参加したことがあります
その句会であるとき、芽柳、うららか、春風の三つの春の季語が取り上げられてました

そのときの句だけはなぜかいまでも覚えているのです
柳の盆栽を眺めながら思い出したのはその俳句です

ここまで言ってしまったので我が駄句をご紹介しましょう
ちなみに私の創作活動は、その半年間で終わったまま現在に至っています

春風や 園児の列の みぎひだり

芽柳や 堤はるかに 七曲り

読経の ふとおかしくて うららなり

参加者の誰も誉めてくれなかったことも覚えていますが
どうしてこの三句だけ記憶しているのかも不思議なんです

春風や たがのはづれし 桶のざま   真砂女

辛うじて 芽やなぎ水に とどきけり   万太郎

行き合うて 隔たる堤 うららかに    汀女

歳時記より抜粋しました
やはり情景がいきいきとしてますね

お恥ずかしいーッ!

2003年5月11日日曜日

クチナシの蕾



渡哲也が唄った「くちなしの花」の歌詞にあるように、くちなしの花は白色です
一重と八重咲きのものがあって、八重咲きのものは結実しません

白い清楚な花が咲き終わると結実し、親指大の丸い実が成ります
青い実は秋に向けて次第に色を帯びて橙色になります
昔、その実は餅菓子などの着色に用いられました

小品盆栽に向く種類は小葉性(こばしょう)の一重咲きです
厚みがあり小さく形のよい葉が好まれます

深く切り込んでも芽ふきがいいので、形を整えるのは楽です
水や肥料は大好きです
ただ寒さに弱いので、冬は保護室に取り込んでやります
植替えは4月中旬から5月中旬頃行います

2003年5月6日火曜日

梅の実



梅の実が一つ、かなり大きくなってます
いくらか赤味をおびていますね

梅の実に気がついたかみさんが、つれづれ草の題材にと持ち出しておいてくれたのです

あなたも来年は挑戦してみてください
でもせいぜい数個にしてくださいね
数が少ない方が木もいためないし、風情もあります

2003年5月2日金曜日

狛犬(こまいぬ)



きのう久しぶりに布施弁天へ参詣にいってみました
隣の柏市の北のはずれの田園地帯にあって、高台にある本堂から200メートル先には
若草色の利根川の土手が長々と東西に横たわっています

何度も訪れている場所ですが、今日は境内に幾つもある小さなお堂や水舎の柱の彫刻に注意してみました
天井に近い柱に狛犬の彫刻があります
材質はけやきです

かわいい顔をしていますね
雲と牡丹の花があしらわれています
江戸末期の建物ですから約200年経っています

けやきは長持ちするんですね
狛犬も盆栽と同じように時代感が満ちています

幾つかのお堂を眺めてみると、狛犬の顔の表情やデザインがそれぞれ違いますし
手の込み具合も違います

どんな小さなことでもよく観察するとけっこうおもしろいものです
盆栽展を見学して、小さな草物盆栽の可憐さが一番印象に残った経験があります
狛犬を見ながらそんなことを思い出していました

土払い品500鉢

10日ほど前に隣市の某愛好家さんから土払い(どばらい)のお話しがあって引きうけることにしました。盆栽界で土払いというと、盆栽や鉢などすべての持ち物の売買のことをいいます。 プロでもアマチュアであっても、生き物(盆栽)の後継者がいない場合は売り払うか、さもなくば枯らすことになります...