2008年5月14日水曜日

真柏の基本作り

さて、真柏の基本形を作るときの針金かけ
もう一例お目にかけましょう



向って左の差した枝、整形前にはもっと幹から離れて緩んだ感じでした
コンパクトにして緊張感をだすために、もっと幹に近いところへ手繰り寄せたのです



太い枝なので、針金を巻いただけでは手繰り寄せることはできないので
ゴム管を通した針金を反対方向へ引っ張って、矢印方向へ寄せます



裏側から見ましょう
向って右が手繰り寄せる枝、左の枝も手繰られていますね
このようにいろいろと工夫して激しい曲をつけたりして、樹形をコンパクトに仕上げます



頭の部分に葉が吹き込めば、ごらんのように風格十分な仕上がりとなります

2008年5月12日月曜日

獅子頭・芽摘み・葉切り

これからが手間がかかりますよ
作業は次の段階に進みます



図のように4枚のうち、残された1枚の葉もハサミで切って面積を大幅に減らします
この作業を全体に行うのです、根気が要りますよ



作業前の画像と比べてみましょう
全体の葉の数はもちろん、葉の面積はおおよそ十分の一くらいになるでしょう



頂上付近の拡大図

この作業の効用

1 芽の先端の勢いを抑え、枝先の繊細さを促す
2 日当たりと風通しがよくなり、フトコロ芽の蒸れを防ぐ
3 眠っているフトコロ芽を活性化して芽数をふやす

ともかく雑木盆栽には必須の作業です
必ず実行!

さらに、作業後にフトコロ芽が目覚めて伸び始めたら
再び同じ作業を繰り返すことも忘れないように

では

2008年5月9日金曜日

獅子頭・芽摘み・葉切り

もみじ類の春の手入れ、芽摘みと葉切りについては
過去の盆栽つれづれ草で詳しくご紹介していますね

もみじ類ではもっとも重要な作業なんですよ
みなさん、しっかり実行していますか?

さて、今日はもみじ類の中の獅子頭もみじを教材にしてやってみましょう

獅子頭も山もみじと同じ方法で行いますが
芽先がツンツンと徒長しない性質のため、徒長しているのをつい見過ごしがちなのです

それでわざわざ山もみじと区別して取り上げました


春の芽出しからやく1ヶ月が経ちました
葉陰に隠れたフトコロ芽はもう1ヶ月も日に当たっていないことになります

当然風通しも悪くなっていますね、今月一杯には必ずやること
やらないと、あなたの獅子頭はフトコロ芽が弱って、メチャメチャになっちゃいますよ!


作業1 芽先の伸びにくい獅子頭でも、よく観察して1~2芽を残して摘む(切る)


作業2 残された1節の片葉を切り取る


芽摘みと片葉切り終了
葉数は二分の一以下になりました

獅子頭は葉が縮れて小さいので、かなり面倒ですが
根気よく一芽一芽整理していきます

作業は次へ続きます

2008年5月6日火曜日

真柏素材の基本作り

山採り真柏の再現を目指し、激しい幹模様をサバ幹に仕上げ、不要枝の樹皮を剥いてジンする
小品真柏の作出は、まさに小品盆栽界の夢です

大き目の鉢で肥培管理していた素材
昨年の早春、大幅に不要枝の荒切りをし根も切り込みました

完成予定樹高は13.5cmです


昨年早春の姿

春からこの秋にかけて根作りの管理も順調で
冬越しもうまくいき、いよいよ基本樹形作りの段階に入りました

以下、整形作業後の姿を見ながら基本樹形の解説を致します



将来の構図がはっきりと見えてきました
大器の素質十分ですよ

1 向って右手前に躍動するジンの動きを最大の見どころとしました
2 そのジンとボディーの動きを強調するために、植え付け角度を大幅に修正しました
3 向って左に突き出した枝はジンとして活用します

以上の3点が基本樹形を決めるポイントでした


正面の拡大図

1 火炎のように捩れながら躍動するジン
2 複雑に絡み合うボディーの力
3 捩れながら突き出されたジンが樹形をさらに雄大に見せています(将来は削り込む)


姿をよりコンパクトに縮めるための様々な工夫と仕掛け

1 ジンに木ネジを打ち込み、牽引するための基点としています
2 針金を巻いただけでは矯正できない場合の牽引の方法


後ろ姿


完成予想図

今年からいっぱいは、根作りを念頭において培養し
樹冠部の充実を目指します

2008年4月15日火曜日

山もみじの古木

4月のはじめに、ちょうど春の芽だしどきの山もみじの細幹の古木を手に入れました
もう少し芽の進みが遅ければ植替えするのですが、この状態ではちょっと冒険です

しかし、実際に手慣れた人ならば「なーに、まだまだ大丈夫」なんぞと言いながら
無理して植替えをするでしょうね、そんな期限一杯のぎりぎりの芽の状態です

鉢内の根の廻り具合から見て、植え替えしたいのはやまやまなれど
そのごの管理のことも考慮して、やはり来年まわしにすることにしました

樹高は約27cm

それではこんなときに行っておく最低限度の手入れについて、勉強しておきましょう


葉が開きかけているので、ちょっと姿が見えにくくなっていますが
ともかく全体の輪郭に無秩序な乱れが感じられます

しかし、根張り、幹筋、枝順などの基本の骨格はしっかりしてるので
その長所を再確認し、今年の培養計画を建てます


後ろ姿


白点1と2 
左右の利き枝です、この枝の雰囲気が全体の印象を決定しますから
切り詰めて針金で矯正することにします

白点3
前枝、ちょっと迷いましたが切り落とすことにしました

白点4から7
上部を形成する枝ですが、ちょっと長めですね
全体の輪郭との釣り合いを見ながら短めに剪定します

白点8
現在では芯とされますが、勢いが強すぎるので
その手前の枝を新しい芯とするために切り落とします


根張りと立ち上がりの拡大図


さらに拡大して見ましょう
表面の苔も厚すぎたので取り除いて、土の通気がよくなるようにしました


頭の部分も強すぎる枝を切り詰めました
少し切り残したのが従来の芯


剪定終了

輪郭線が整い姿に秩序が感じられるようになりました
スッキリしましたね

いい素質をもっているので、来年以降が楽しみです


後ろ姿

管理の注意点

植替え時期が来ても植え替えていない古木は、夏場でも乾きが悪い場合があります
つまり、新根の活動が不活発だからです

鉢土の乾き具合をよく注意し、水のやり過ぎにならないよう
つねにやや乾かしぎみに管理するのがコツです

乾かすことによって鉢内温度があがり
根の活動が活発になるからです

くれぐれも過水は禁物
肥料も少なめです

2008年4月1日火曜日

ムロ出しのタイミング

私の住む千葉県松戸市付近では、このところ暖かい日が続いて早くも土日に桜が満開
しかし、無情にも、昨日の月曜日には一日中冷たい雨が降りました

そして今朝はかなり気温が下がって、おまけに北西風も強まってきて、さながら天気は「春の嵐」模様です
まったく春の天気は変りやすいですね

おそらく関東以西では、ほとんどの盆栽人が「ムロ出し」を完了していることでしょうが
今年のように、桜が意外に早めに咲くような春は、まだまだ油断ができませんよ

開きかけた柔らかい新葉を、冷たい風や乾燥から守ってやりましょう

私は、4月の半ばごろまでは片屋根式のムロを用意し
植え替えた雑木類などは、陽には当てますが風には当てないようにしています


片屋根式のムロの中


ムロの中は案外に乾きますよ
油断は禁物、水やりには細心の注意が必要です

このように、新葉が固まって気候が安定するまでは
天候の変動に注意をおこたらないように、そして適宜に対処するように

では

2008年3月26日水曜日

楓盤根の作り方

亀の甲羅のように根張りが盤状に発達した楓
盆栽界には昔から有名な「世界の図」という銘の名木が存在します

起伏をもって広がる根のようすが、まるで世界地図のようで
それはそれは素晴らしい個性をもった名品として知られています


盤状に広がりを見せる根張り
ただし樹高はわずかに7.0cm、まさにミニ版の「世界の図」

このような盤状の根張りはどうやってできたのでしょうね?
その方法についてお話してみましょう


A 地表に出ている根の先端にさらに楓苗を呼び接ぎする方法

活着(1~2年)したら根だけを残して呼び接ぎ苗は切り離します
そして、根の発達を見ながら、さらに同じように呼び接ぎを繰り返して根張りを大きく広げていきます

この方法は根張りの発達だけでなく、根張りの不足した部分の矯正法としても
しばしば行われる技法です


後ろ姿


後ろ姿


B 取り木は一般的には台木の先端の頭部や枝を取るのが普通ですが
この方法では、この楓のように驚異的な盤状の根張りを一気にゲットすることは難しいですね

そこで、「背取り」といって、ある程度太みのある台木の背や肩や腹(コブ状ならなおいい)にあたる部分
つまり側面に取り木をかけ、一気にえぐり取ってしまう方法があります


つまり現在の幹は、もともとは横に伸びた枝だったと推測されますね
それにしても、このように甲羅状に起伏ができ
中央が盛り上がって裾野が広がるにはかなりの年月を要します

驚き!!

さあ、あなたもコブ状になった楓の取り木材料をみつけ「背取り・せどり」をやってみましょう

土払い品500鉢

10日ほど前に隣市の某愛好家さんから土払い(どばらい)のお話しがあって引きうけることにしました。盆栽界で土払いというと、盆栽や鉢などすべての持ち物の売買のことをいいます。 プロでもアマチュアであっても、生き物(盆栽)の後継者がいない場合は売り払うか、さもなくば枯らすことになります...