2001年7月19日木曜日

けやき葉刈り後


6月のネット盆栽教室で(20日頃)葉刈りをしたケヤキは、その後どうしているでしょう?
みなさんに(葉刈りの経験のない方)その後を知って、確認して頂きたくて記事にしました
実際に経験のないことは、実行するのに怖くてしようがないものです

葉っぱをぜんぶむしってしまうなんて、恐ろしくて簡単にその気にはなれませんよね
私にも昔々、そんな時がありました
しかしご安心あれ!



現在の姿はこのように元気で、葉もいっぱいに繁っています
丸坊主にされた頭も、立派に生え揃いました

こうやって一年のうちに、二回も春の芽だしを経験させてしまうんですね
当然、倍の速さで小枝が増えていくという寸法です

樹勢を適度に制御し、大きくなり過ぎないように、小枝も増えるように
先人があみだした、すごい知恵です
今年できなかった方は、来年是非とも実行ですね

半信半疑で丸坊主にした盆栽が、改めて芽出した時の喜びはまた格別です!

2001年7月17日火曜日

水切れ対策(穴あけ)



助手はかみさんです、手が女性の手(少々働きすぎた)でしょ、私はカメラマン

夏の水不足対策は、わが盆栽界にとっても深刻な問題
もっとも水不足といっても、水がないわけではない

鉢の中に水がゆきわたらない、つまり植え替えをしていないものなんかで、沁み込んでいかないものがある
そんなときは、めちゃくちゃに穴を開ける

竹箸でグリグリえぐるのだ!
.このように大きな鉢だと、20穴くらい
でも、小品盆栽では1~3穴くらいかな
ずいぶんと水が鉢の中に行き渡ります
これです!
この夏をしのぐには

2001年7月1日日曜日

二重鉢

これ(二重鉢)も水切れ兼転倒防止対策として有効な方法です
安定の悪いものでもちょっとした風などで、倒れなくていいですね

この黒松の場合は、転倒防止という意味の方が強いんです

なぜなら、いくら小品盆栽でも、松柏類の場合は乾燥に強いので、水切れ対策は普通しません
逆に水が多すぎて伸び過ぎてしまいますね
まあ黒松ですから、短葉法で葉を短くできますからいいですけど

さて昨日の方法と併せて、是非実行して下さい

それと
初心の方にご注意を
この二つの方法はあくまで小さい盆栽で、水切れしやすい鉢と樹種であること
松柏類はよほどなことがないと、おすすめしません
大体、直径15㎝以上の鉢には必要ないでしょう

よくあるんです
どんなことでも、マニュアルにたよりきってに生真面目に実行される方がいるんです

でもそのマニュアルを一箇所でも読み落としていたら、たまにはほろ苦い喜劇になることもありますよ

全部の盆栽に適用したら、ゆうに場所が2~3倍必要になりますね

また五葉松などは葉を短く仕上げるのが楽しみですね
それなのに水切れ対策で安心していたら
葉が好きなように伸びて、観賞価値が一気に下落ですよ
ボサボサ頭のような五葉松じゃあ、困ります

2001年6月9日土曜日

美人薄命

昨日の箱根サンショバラの項で、美人薄命、という言葉を使って思い出したことがあります

むかしむかし若い人妻が病院へ診察を受けにいったところ
端正な顔立ちの、これまた若い医師が
静かにそしてなまじめにいったのです
昔から美人薄命と申します、貴女もくれぐれも気をつけなさい

その人妻の病気は幸い軽いものでしたが
幼い頃から病弱だった人妻は、その一言に深く感動しました
美人薄命!美人薄命!
美人薄命!
何度もその言葉を心の中で反芻しながら診察室を出ました

それ以来というもの、その人妻の顔色は日増しによくなり
数年を経ずして、人並み以上の健康体になりました

性格も、明るい活動的な女性に生まれ変わりました

何を隠そうその人妻は、うちのかみさんなのであります
その若い医師も、現在ではすでに老境に入っていますが
いまだ現役で、私もかみさんもかかりつけです

私がたまに血圧を計りに行ったときなどに
奥さん丈夫になったね、などと
昔話になることがあります
先生のおかげです
私は素直に感謝の意を述べながら
心中、この先生こそ名医中の名医だ!と思っているのです

たったの一言で病弱だったオカチメンコをその気にさせて、健康で元気な人間に生まれ変わらせてしまったのです
昔、医は仁術と申しました
現代では、医は算術などという口の悪い人もいますが
私は断じて、医は話術であると信じています!

美人!
美人!
美人!
薄命!
薄命!
薄命!女性はこの言葉のどちらに、より比重を置いて受け取るでしょうか?
それは自明の理というやつですね
たとえ短い命であろうとも美しく生まれたい!とおっしゃるに違いない

ところで、未だ私にもわからないことがあるんです
果たしてこの先生は、男性の患者に対してはどんな話術を用いて
医術を施すのでしょうか?
果たして、男性に対する殺し文句(活かし文句というべきか)はあるのでしょうか?
男性を嘘でもいいからその気にさせる言葉とは?
まさか、美男薄命では生き返ることはできないよね!

今日は、盆栽とは全く関係のない話でごめんなさい、でした

2001年3月23日金曜日

山採り真柏

現在の正面図

真柏を手に入れました、懇意な愛好家が愛培していたものです
この真柏は、松戸の土地に、もうかれこれ30年住んで(?)います
そもそもは私の年上の友人で、四国の祖谷地方出身の郵便局長が
はるか昔に故郷で山取りしたものを、松戸へ出てくるときにいっしょに連れてきたのです
生まれは四国の山の中ということになります

関東の松戸という新開地での慣れない暮らしにもよく耐え
その局長の手で大事に育てられていたのですが
およそ15年位前に、私が無理ムリお願いして譲り受けました

欲しいときは商売のことなど頭から消し飛んで、欲得ぬきで欲しくなってしまい
しばらくは手に入れた感激でウキウキです

しかしその後がいけません
盆栽業者の悪い癖です
子供と同じで、人の持っているものをやたらに欲しがるのに
いざ自分のものになると一時あれこれと眺めたりいじくったりすると
こんどは売ることを考えてしまうのです
商売だから当たり前といえばそれまでですが・・・

その後、この真柏はごく近所に住む愛好家Mさんのところに住むようになりました

新正面予定

最近また例の悪い癖が出て
この真柏が欲しくなってきました
というのも、持ち主のMさんが15年間も正面を決めかねて現在に到っていたからでした

何回も鉢合わせを試みたのですが、Mさんの感性にピッタリこなかったのでしょう
Mさんのお宅へ行くたびにあれこれ観察して
新しい正面を見つけ出した感じがした私が
Mさんに構想を話しても、やはり気に食わないようです

その結果「じゃあ俺にゆずってよ、作り直してみるから」
「それじゃあ、やってみろ」
という訳で私のものになったのです

現在あちこちと角度をかえて観察の最中です
私はここが正面だと予定していますがみなさんはどう見ますか?
とにかくもう少し構想を練ってからと思っています

余談
今までの真柏の持ち主のMさんは、当時ある大手会社の重役でして、私よりひと回り年上の方です
重役といっても普段は肩の力を抜いた人で
たまにふら~とやって来て 「お~す、かあちゃん元気か」
なんてぐあいです

私も、現在に到るまでの長いお付き合いの中で
気楽に、しかもいろいろと勉強もさせていただきました
人とのお付き合いって貴重ですね

私はMさんをお客様という感じでなく人生の大先輩として接してきました
私達のような特殊な業界に長く住んだ人間は、盆栽しか知らないのです
ですから、社会の仕組みや常識を教えてくれるいろいろな人達とお付き合いしないと
変に凝り固まってしまうおそれがありますから

Mさんは人柄同様、肩のこらない風流な盆栽が好きです
庭には小品やら石付きやら、シャリを削った梅、ひん曲げた赤松などが
愛培されています

どれもそんなにお金のかかったものではありません
下は数百円から数千円、高いものでも数万円止まりの素材から
すべて自分で持ち込んだ自作盆栽です

このMさんの盆栽の特徴は、まず鉢をやや小さ目に選定すること
それと水や肥料分を控えめにして培養することにあります
庭にある盆栽達には肥満児はいません
みな細身の華奢な感じです

しかしみなそれぞれに個性豊かな樹形で、古さを感じさせるものばかり
Mさんは私の大好きな愛好家の一人です

2001年3月9日金曜日

陶芸家の鉢

青磁貫入丸型樹盆 羽二生隆作 直径33cm
 


羽二生隆氏は私の住む千葉県の松戸市の隣,柏市在住の陶芸家です
私は直接の面識はありませんが、私の近くの盆栽愛好者の方が焼き物が好きで
昔から羽二生氏のところへ出入りし、その作品を幾つか所蔵しています
その方とも私はかなり親しい間柄なので、以前からこの鉢を譲ってもらいたいとお願いしていました
この鉢は、20数年前にその方が所有していた東福寺の型を、特別に写してもらったと聞いています
たしかにその方のところに同型の東福寺があって、私が譲り受けた記憶があります
もう少し小さかったようなきがします、それに釉薬は織部でしたし足の形も違いました

ところでこの形のよさは何ともいえません
適度に使い込んで時代ものって青磁の色合いに深みがあります
更に、さすが陶芸家の作品と感心するのは、鉢底の様子です
たっぷりと厚めにかかった青磁の釉薬がきっちりと足からはみ出さずに止まっています
たいしたものです
今では羽二生氏は鉢を焼かないと聞いています
それにしても氏の焼いた盆栽用の鉢では、最高の傑作です
毎日床の間に飾って眺めています
 

2001年3月7日水曜日

大助鉢の傑作


瑠璃隅切り金絵付け長方鉢
(るり・すみきり・きんえつけ・ちょうほうばち)
佐野大助作
13cm×10.6cm×5cm

心山と大助の合作鉢です
大助は大正8年生まれといいます
この鉢はおそらく昭和40年代の作でしょう

白地に山水、風花鳥月、人物等の五彩絵や赤絵が多い大助鉢としては
瑠璃色の地に金で蝶と蔦をデザイン画ふうに描いたものは珍しい
四面に同じ図柄が描かれています
生地は半磁器でしっかりとできていて、形、大きさからいって
実用性にも優れている
瑠璃の色が抜群の発色であり
絵も充分に余白をとって秀逸のできです

どの分野でも作家とは悲しい存在らしく
正直、存命中はその作品の評価価値は上がらないことが多く
大助鉢もその健康が危ぶまれた頃から
徐々にその値が上がり始めたました
先月の末に亡くなったといいますから
これからも値を上げていきそうな気配です

まして佐野大助さんは個性の強い人で
自分で作り、自分で販売していたためからか
今までその作品自体の評価のわりに
取引価格が安かったようです

かなり多作で、世間に出回ってはいますが
心山と合作のものに傑作が多く
逸品はこれを機会に再評価されると思います

この鉢はさる愛好家にお願いして
出品して頂きました

土払い品500鉢

10日ほど前に隣市の某愛好家さんから土払い(どばらい)のお話しがあって引きうけることにしました。盆栽界で土払いというと、盆栽や鉢などすべての持ち物の売買のことをいいます。 プロでもアマチュアであっても、生き物(盆栽)の後継者がいない場合は売り払うか、さもなくば枯らすことになります...