2003年10月7日火曜日

作風展審査



今日は一月に東京駅の大丸百貨店で開催される日本盆栽作風展の審査日
盆栽屋の朝は早いんです、上野グリーンクラブに8時集合
時間厳守ではない(融通がきく)ので助かります、やっぱり5分遅刻

写真撮影は8時スタートで夕方5時までかかるので、ちゃっかり割り込んで済ませます
そうしなくちゃ帰りが遅くなりまた渋滞です
盆栽屋は自分勝手でもあります
見つかると規則は破るためにあるとか、笑ってごまかします



盆栽の写真撮影は時間がかかります
枝の奥が陰にならないよう、かなり慎重です

それにしても写真屋さんは一日中穴倉みたいな暗いところで、ご苦労さんです

日本盆栽作風展はプロの盆栽作家の展示会で
三年以上培養管理に携った盆栽であることが出品の最低条件です

2003年10月6日月曜日

しょうびゃく

戦前の国風展に松平伯爵のミニ盆栽が出品されているところから
盆栽としてかなり古く培養されてきた樹種でしょう

漢字で小檗と書かれています

大木にはなりにくいようで大盆栽は見た覚えがありませんので
もっぱらミニ盆栽として愛玩されてきたのでしょう

しょうびゃくの株立

素朴な木姿が持ち味で、秋には濃い橙色の小さな実がなり
日本の山里の風景によく似合う野趣味があります

盆栽樹形としては株立ちが似合います

2003年10月5日日曜日

大助の鈴虫

月ノ輪涌泉など絵付鉢で有名な作家の多くは鈴虫を描いています
優雅な音色や姿態から題材として好まれるているのでしょう
大助もその数は多くはなくとも鈴虫を描いており、湧泉とは一味違ったリアルな作風です



二匹の雌の長い触角が触れ合うことで絵の連続性が保たれており
側面の雄へと続きます
大助の構図の妙といえるでしょう





正面の地味な色調を補うように反対面は赤と緑の補色を用いてインパクトを強くしています
このあたりも色彩感覚に優れた大助の面目躍如たるものがあります

2003年10月4日土曜日

窯傷

盆栽鉢の傷はニュー(割れヒビ)とホツ(欠け傷)が代表的です
注意すべき傷として浮きのお話は先日しました

今日は窯傷(かまきず)の説明です
窯傷とは、焼成りの過程でできた傷、つまり窯の中でできた傷のことです

粘土から成形される過程で不都合があると
長時間の高温の焼成りに耐えられず割れたり傷になったりするものがあるのです


藤掛雄山作



縁の外側に地割れのような傷があります
窯傷です
長年の使用で傷口に汚れがついています

このような窯傷の特徴は
製作後の外的な衝撃によるニューと異なり強度は心配ないことです
この傷口が広がることはめったにありません

鑑賞用としての価値が落ちることだけです

2003年10月3日金曜日

片岡秀峰

常滑地方には昔から知られた盆栽鉢の窯元があり
片岡秀峰も釉薬ものを中心に堅実な作風で知られています
しかし、常滑の窯元全体にいえることですが、名を知られているわりには
代表的作品が知られていません
作家物のように、これがこの窯元の代表作ですというのが見えてこない

これでは家業としては立派に成り立っていても、盆栽美術品として
後世に伝えられるべきものがないということです

惜しい、もったいない、常々そんな感想をもっていたところ
偶然↓の作品に巡り会いました


秀峰作 間口15cm
緑釉窯変外縁鋲打丸型樹盆(りょくゆうようへんそとえんびょううちまるがたじゅぼん)

緑色の釉薬が複雑に変化して発色がみごとです
一見ごつく見える縁や鋲も全体の雰囲気に溶け込んで
不自然さより力強さの表現になっています

秀峰窯の創業は対象12年で当代は4代目に当たるといいます
何代目の作品かは不明ですが、醸し出される使い込みの味もいいですね

おまけにサイズが15cmと秀峰の作品としては稀にみるほど小さいので
愛玩用としての魅力も備えています

この小鉢なら秀峰の作品として後世まで愛玩されること請け合いです

小鉢の収集を志す人は
平凡な作品の中から、このような素晴らしい作品を発見することも楽しみの一つです
自分の鑑賞眼を磨くことにもつながります

心がけ一つで今まで見えなかったものが見えてきます

2003年10月2日木曜日

植物の命名

日ごとに美男桂の実が色づいてきました
秋の陽射しを十分浴び朝夕の冷気にあたるとますます色が濃くなり
霜が降る季節にもなると真っ赤に熟れて
実物盆栽の中でも特異な実の形は私たちの目を楽しませてくれます

ちなみに、最近美男桂のピンクに色づく品種が出回っていて
在来の「美男桂」と区別して「美女桂」と呼ばれています

私は、誰が名づけたか知れないこの「美女桂」という名の語感が気に入りません
美男美女からの単純すぎる発想にようる命名です
もっとましな名前はないのでしょうか

2003年10月1日水曜日

約束履行

家族のある時期の写真を必要があってアルバムの中を探している最中に
いつか掲示板で、そのうちに頭髪のある写真をお見せしましょう、と約束したことを思い出し
そこで取り出したのがこの写真です

15年前に私のオフクロをを含む家族で箱根に旅行したときのもので
約束どおり頭髪があります
もちろん今でもないわけではない
もともと髪型には関心がないので、究極の髪型を選択しただけです

つまり完全落葉前に葉刈りを敢行したのです



この写真を見てまず思い出すの、葉刈りを実行した夜のことです
風呂場にて自らの手でしめやかに剃髪式を行い僧形に改めた私が
茶の間でテレビを観ている家族の前にヌっと姿を出すと

カミサンをはじめ娘と息子の三人が揃って、悲鳴にもならない異様な叫び声を上げ
娘なんぞは大声で泣き出す始末
その大げさな騒ぎようは、我が行為を責められているような当惑さえ感じました

そのうち息子が、つられてカミサンも笑い出し
最後に娘が泣き笑いに転じて、やっと私の心は安堵した次第です

ちなみにわずか一週間後に顔を出したお通夜の席で
坊さんと間違えられる珍事があったのです
みなさん出来すぎとお思いでしょうが、これはホントの話であります

土払い品500鉢

10日ほど前に隣市の某愛好家さんから土払い(どばらい)のお話しがあって引きうけることにしました。盆栽界で土払いというと、盆栽や鉢などすべての持ち物の売買のことをいいます。 プロでもアマチュアであっても、生き物(盆栽)の後継者がいない場合は売り払うか、さもなくば枯らすことになります...