2003年11月8日土曜日
竹本・苔州の謎
昨日のつづき
竹本鉢と苔州鉢の類似の謎に迫ります
盆栽界の古老の間に
竹本の没後(明治25年)遺族の手に残された複数の石膏型は
その後、市川苔州の持ち物となり、それらを用いて苔州が制作したために
竹本鉢と苔州鉢には形や大きさの同じものが存在する
という説が現代まで伝えられていることは確かです
可能性のまったくない説ではありません
竹本、苔州ともに東京に住み、東京を拠点にして制作活動をした作家です
私は初めからこの説に異論はありませんでしたが
竹本隼太の没後(明治25年)から、明治30年生まれの苔州が鉢の製作を始めたと推測される
大正から昭和の初期まで、にかなりの時間的な空白があるのが気になっていました
明治30年生まれの苔州は、その全盛期といわれる昭和の初期には30歳の年齢に達しています
つまり約30年間の空白があるわけです
近世盆栽鉢史において30年の歳月の空白は長すぎますね
つづく
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