2003年8月15日金曜日

形小相大(けいしょうそうだい)

小さな盆上に大きな姿を表現する
これが盆栽を作る時の基本的な姿勢であることは、みなさん知っています

それでは小さな盆栽を、どうしたら実際より大きく見えるようにできるか
今日の課題はそのことです

まず下のガマズミですが、みなさんが見て、樹高何センチくらいの盆栽だと思いますか?


(正面の図)


(足元の図)
正解は樹高7cm×左右10cmのミニです
いいんですよ、予想が外れても、誰だって当たりませんから


(裏面からの図)
私の手に持たれた画像ならサイズがわかりますね
とにかく小さいです

みなさんはもっと大きい盆栽だと思ったでしょう
まさに「泰然として大樹の相あり」なのですが
では、どういう工夫をしたら盆栽が大木然としてくるのでしょう

第一に、根張りや足元を発達させ、コケ順をよくします

第二に、完成に近づくにしたがって、下のほうから枝数を少なくしていく
つまり利き枝を残して、枝数を制限していくんです

第三に、完成に近づいたら、鉢を小さくしていくことです
鉢選びは形や色も大切ですが、みなさんの鉢選びは、サイズがやや大きめです
鉢を小さくすることは、徒長を防いだり、小枝を密にしたり、他にいいことがたくさんあります

以上の三点を心がけてください

特に注意
第二の項に関連があります
初心の方が、幼い苗木を幹だけでなく枝順まで几帳面に決めているのをよく見ます
これはほとんどの場合間違いです
根も出来ていない苗をいじめているの過ぎません
枝葉を多くつけて根も幹も充実させてから順次枝を決めていきましょう

人間と同じです
子供の発達段階にあわせた躾や教育が大切です
まずはのびのび育てること

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